世界文化遺産
- 世界遺産とは、1972年のユネスコ総会で採択された世界遺産条約に基づいて、世界遺産リストに登録された遺跡、建築物、自然、景観等、世界人類が共有すべき普遍的な価値を有するものです。
- 世界遺産には、文化遺産、自然遺産、複合遺産があり、当サイトでは国内の世界文化遺産について詳述いたします。
日本の世界文化遺産
法隆寺地域の仏教建造物
奈良県生駒郡斑鳩町にある法隆寺とこの地域の仏教建造物は、1993年12月に、国内第1号として世界文化遺産に登録された。
法隆寺の西院伽藍は世界最古の木造建築物として広く知られている。
明治維新における廃仏毀釈で大きな打撃を受けて危機を迎えたが、政策が改められた後は、法隆寺金堂、五重塔などが国指定文化財として保護された。
大戦後、文化財保護法により国宝および重要文化財に指定された。
姫路城
兵庫県姫路市の姫路城は1993年12月、法隆寺とともに国内第1号の世界文化遺産として登録された。
南北朝時代の1346年、赤松貞範によって築城されたという説が有力である。
姫路城を本拠地とした羽柴秀吉が1580年から翌年にかけて大改修を行い、石垣で城郭を囲い、天守を建てた。
1601年、関ヶ原の戦の戦功による播磨一国支配で池田輝政が入城。8年掛かりの大改修が行われた。
第二次大戦において1945年7月3日、姫路で大空襲があり、城下は火に包まれたが、城本体は奇跡的に炎上を免れた。
築城当時の姿をよく残している名城として知られる。
敵を迷わせるための工夫として、中の通路は迷路のように複雑な構造となっており、天守に行くにも時間がかかる。
古都京都の文化財
京都府京都市・宇治市、滋賀県大津市の位置する寺院等の総称である「古都京都の文化財」は、1994年に世界文化遺産として登録された。
清水寺、延暦寺、醍醐寺、平等院、高山寺、仁和寺、宇治上神社、賀茂別雷神社、賀茂御祖神社、金閣寺、、銀閣寺、教王護国寺、西芳寺、西本願寺、天龍寺、龍安寺、二条城がこれに含まれる。
知恩院、大徳寺、京都御所など、追加登録に前向きに取り組んでいる寺院等もある。
白川郷・五箇山の合掌造り集落
岐阜県大野郡の白川郷と富山県砺波市の五箇山にある合掌造り集落は、1995年12月に世界文化遺産に登録された。
合掌造りとは、雪下ろしの作業軽減と、屋根裏の床面積拡大のために急角度の茅葺屋根を持つ独特の家屋である。
屋根裏のスペースを確保したのは、江戸時代に始まった養蚕に際して、屋根裏に棚を設置する目的があったとされる。
白川郷と五箇山の地帯は、豪雪地であるために周囲の道路整備などが遅れ、合掌造りの家屋がそのまま残ることとなった。
茅葺の葺き替え作業には多大な手間がかかり、住民の高齢化などもあって、今後も末永く維持していくのは困難とも言われている。
世界遺産登録後は観光名所として賑やかになった。売店や民宿が並ぶ中に一般の民家もあるので、観光客が公共のものと間違って戸を開けてしまうというハプニングが相次いでいる。
原爆ドーム
広島県広島市の原爆ドームは、1996年12月に世界文化遺産に登録された。
もともとは広島県産業奨励館という建物で、主に美術展が頻繁に開催されていた。
原爆の投下により、1秒以内に崩壊したと見られているが、ドーム状の部分を含む一部は全壊を免れた。
「つらい戦争を思い出してしまう」という理由から撤去を望む声も上がっていたが、被爆が原因と見られる急性白血病で亡くなった女子高生による「あの痛々しい産業奨励館だけが、いつまでも、おそるべき原爆のことを後世に訴えかけてくれるだろう」という手記を読んだ平和運動家・河本一郎が中心となって保存を求める運動が盛んになり、1966年に広島市議会が永久保存することを決議した。
世界遺産の登録審議の際には、当然ながらアメリカが強く反対し、調査報告書の文面から「世界で初めて使用された核兵器」の一節を削除させられた。
厳島神社
広島県廿日市市の厳島神社は、1996年12月に世界文化遺産に登録された。
全国に約500ある厳島神社の総本社で、1400年の歴史を持つ。
市杵島姫命、田心姫命、湍津姫命の宗像三女神を祀っている。
平安時代に平家一族から崇敬され、平清盛が社殿を建てた。
1555年、厳島の戦いを制した毛利元就が厳島の一帯を支配下に置き、この神社を崇敬するようになった。
美術工芸品が多数、置いてあり、その多くが国宝、重要文化財に指定されている。
古都奈良の文化財
奈良県奈良市の地域にある寺院の総称である「古都奈良の文化財」は、1998年12月に世界文化遺産に登録された。
東大寺、正倉院、薬師寺、春日大社、唐招提寺、興福寺、元興寺、平城宮跡、春日山原始林がこれに含まれる。
日光の社寺
栃木県日光市の寺院の総称である「日光の社寺」は、1999年12月に世界文化遺産に登録された。
日光東照宮、日光二荒山神社、日光山和王寺の二社一寺に加え、国宝9棟、重要文化財94棟の建造物群、これを取り巻く遺跡、景観がこれに含まれる。
琉球王国のグスク及び関連遺産群
沖縄本島の主に南部に点在する、グスクなどの琉球王国の史跡群の総称である「琉球王国のグスク及び関連遺産群」は、2000年に世界文化遺産に登録された。
今帰仁城跡、勝連城跡、首里城跡、中城城跡、座喜味城跡、園比屋武御嶽石門、玉綾、識名園、斎場御嶽がこれに含まれる。
グスクとは「御城」と表記され、古琉球時代の遺跡である。「城」と書くものの、もとは軍事拠点ではなかったと考えられており、信仰の聖地であったという説や、集落の周囲を石垣で囲ったものだとする説、有力者の居城だったという節などがある。
紀伊山地の霊場と参詣道
和歌山県、奈良県、三重県にまたがる寺院や参詣道などの総称である「紀伊山地の霊場と参詣道」は、2004年7月に世界文化遺産に登録された。
吉野・大峯、熊野、高野山の山と寺院、神社、滝など、そして参詣道(熊野古道、大峯奥駈道、高野山町石道)がこれに含まれる。
地権者に対する事前説明がなく遺産登録が行われたため、地権者が林業を営めなくなり、憤慨した地権者が抗議のために参道の木などに落書きをした例がいくつもある。
石見銀山遺跡とその文化的景観
島根県大田市にある石見銀山遺跡と、その文化的景観は、2007年に世界文化遺産に登録された。
石見銀山は、戦国時代後期から江戸時代前期にかけての日本最大の銀山である。
